メンズの秋コーディネートは難しい
2016/02/05
うだるような暑さが和ぎ、夜にもなれば肌寒くなってきた。
そろそろ秋の服をどうしようかなと、考えはじめる頃だろう。
Contents
秋のファッションは選択肢が多すぎる
ファッションが好きな人にとっては秋は一番オシャレが楽しめる時期だ。
夏は着飾りたくても暑さゆえ「短パン、Tシャツ、サンダル、以上。」となりがち。
冬は寒すぎるので「長ズボン、セータ、コート、ブーツ、以上」となりがち。
春は秋に近いが寒い日が続くのでどうしても防寒を優先した服装になりがち。
秋はちょっと暑い日〜ちょっと寒い日の間をさまようため、オシャレのために多少無理ができるからだ。
まあ、オシャレのために無理するなんて愚かだよね。。と、思うけど。
と、いうわけでオシャレ好きにとってはまさにハーベストで思いっきりファッションを楽しめるのだ。
一方、オシャレ好きじゃない、興味ない人にとっては厄介な季節だ。
なぜか?
この気温・気候に合わせたアイテム選びができないからだ。
極端に暑ければ『短パン、Tシャツ、サンダル』、極端に寒ければ『長ズボン、セータ、コート、ブーツ』という選択肢を選べば問題ない。
いくらオシャレ好きな人とはいえども、同じ選択するだろう。
では、極端ではない曖昧な気温・気候だったらどうするか。
ちょっと寒いからといってダウンジャケットは着ないだろう。
ちょっと暑いからといって短パン・サンダルはゴキゲンすぎる。
空気を読んで(気候的な意味で)服を選ぶ必要がある。
これまで偉そうなこと言ってるが自分も秋は苦手だ。
どんな服を着ようか迷うことがある。
変な格好はしたくないが、服選びに時間をかけ過ぎるのも無駄と思う。
なので、テンプレートを作って使いまわしてる。
自分のために『べき・べからず集』をつらつらと書いていく。
春夏な色を使うべからず
秋といえば紅葉、ハロウィン、稲刈りと、まあ青々しさが皆無な時期だ。
夏のような明瞭で鮮やかなイメージとは正反対に向かっている印象。
枯れた植物の色や、秋雨前線の曇天なんかを想起すると明るすぎない暖色やくすみのあるグレーやベージュ系がピッタリだ。
秋に真っ青な短パンとか履いてたら最悪だ。
仮に今秋の流行色が真っ青だったとしても、手を出さない方が良い。
一時の流行りを乗りこなせばカッコいいが、乗りこなせない先には悲劇しかない。
無難、普通の服装を求めてるなら春夏な色は避ける。
アウターは黒テーラードジャケット・グレーパーカー・レザーのライダースジャケット・カーキモッズコート以外は捨てるべき
こうやって書き出すと本当につまらないファッションしてると思うw
どれも鉄板・王道・普通・平凡なアイテムで着回し力が高い。
失敗しないのだから持っておかない理由がない。
もちろん、トレンチコートやピーコート、ステンカラーコートなどなど、、他にも使えるアウターはあるんだけどこの辺のアウターはちゃんと着ないとサラリーマンっぽくなるからね。。ここでは避ける。
黒テーラードジャケット
こういうヤツ。
上のジャケットはうっすら迷彩が入ってる。
うっすら迷彩は今年の流行なので、無難過ぎるのが嫌なら買い。
無難がいい人は普通に真っ黒のヤツでいい。
黒ジャケットであればなんでも良いってわけでもない。
こういうちょっとクタッとしたカジュアル目なジャケットには注意。
ジャケットって本来ドレス要素のカタマリなのに、素材やシルエットでカジュアルさが追加されると複雑な印象を見るものに与える。
そう、1アイテムにドレスとカジュアルが混合してるキメラなヤツは扱いが難しい。
もちろんバランスをとって上手に着こなせれば相当カッコいい。
と、いうわけで無難にイイカンジになりたいならカッチリしたジャケットを選んでおくと良い。
そういう意味で上の迷彩柄ジャケットはスゴい良いカッチリ具合。
黒ジャケットに合わせるインナーは白のTシャツでいい。
無難好きなら無地。
丸首だとジャケットのカッチリ感と相まってキツキツな印象がある。
UかVネックで緩さを取り入れ、カッチリなジャケットの緊張感とのバランスを取る。
ちょっと冒険したいならプリントTシャツが良い。
特に幾何学なプリントTシャツは簡単にオシャレ感出せるし、嫌味っぽくない。
買いでしかない。
こういうスポーツ感溢れるプリントTは難易度高すぎるので捨てよう。
あと訳がわからないキャラクターのTシャツも難しいので捨てたほうが良いと思う。
単にdisってるわけじゃない。
スポーティー、キャラクターものは子供らしさ、若さの象徴なのだ。
で、Tシャツはカジュアルなアイテム。カジュアルも子供らしさ、若さ、男らしさ、といったイメージがある。
スポーティーorキャラクターのTシャツは相当若さアピールなアイテムってことになる。
20〜40代のオッサンがそんな激若アイテムを、しかも秋に着たらどうなるか。。そう悲劇なんです。。
オシャレ=奇抜と思って、不思議なアイテムを選択する挑戦は認める。
でも、難易度が高いよってことは忘れないこと。
グレーのパーカー
これは必携。
グレー被るの嫌だからオレンジ選ぶ、といった謎の意地は見せつけなくていいのでグレーを選ぶ。
定番アイテムなので被るのは当たり前。恥ずかしくない。
あと、生地は厚手のヤツを選ぶ。
薄手のパーカーは身体のラインが無意味に強調されるからだ。
俺の肉体を見てくれ!っていう人ならいいかもしれないが、中肉中背な人が身体にピッタリフィットしたパーカーを着ているのを見ると彼はどんなコーディネートを目指してるんだろうと思う。
薄手で身体にフィットするような服ってのは女性的、ナルシストな印象がある。
昔流行ってたギャル男系のファッションを思い出して欲しい。
やたらタイトで身体にピタッと貼り付くようなアイテムばかりだった。
パーカーってのはカジュアルなアイテムで、そこに女性的・ナルシストな要素を加えると複雑な印象を与える。
何の気なしに着てるその薄パーカーは難しい服なんです。
とはいえ、厚手でダボダボなパーカーはB系一直線。高難度ファッションになる。
中庸なパーカーを選択してね。
ちょっとだけ余裕のある厚手パーカーがベスト。
インナーは白Tシャツで。
ジャケットのときも白Tってうるせえな、って思うかもしれないけど。
インナー白は失敗しない色だからね。
インナーに黄色とか青、黒なんかの有彩色や主張の強い色を合わせるのは難しいよ。
写真のように首周りが深い方がいい。
しつこいようだけど丸首(クルーネック)は首元が窮屈になる。
首が長い人はいいけど、短い人は詰まって見えるので不格好。
なので、首周りは緩くしておいた方がいい。
まあ、最近クルーネック流行ってるみたいだけど。。
こういうボートネックなボーダーTシャツも無難で良い。
レザーのライダースジャケット
コスト面から見ると、フェイクレザーがいいんだけど合皮が剥がれてきたりして結局捨てることになる。
なので、ちょっと奮発して本革のアイテムを買った方が長く着られるので長期的に見てコストパフォーマンスが良いと思うよ。
黒のシングルタイプが無難。
ある程度厚さのあるモノを選ぶ。
できるだけシンプルなタイプがクリーンでカッコいい。
変なシワ格好されてたり、謎の装飾がついてるようなイカツイ感じのヤツはガラが悪く見えるだけなので避ける。
ダブルだったら黒でもカッコいいけど、キャメルやブルーがいい。
インナーは白Tシャツでw
カーキモッズコート
こういうヤツ。
写真ではファーがついてるが、たいてい着脱可能なので秋のうちはファーはつけずに着る。
インナーはもちろん白TシャツでOK。
パンツはテーパードなデニムは鉄板で、ウールスラックスで上品な感じにしてもいい。
カーキ、オリーブと呼ばれる色はネイビーと相性がいいので写真のような色落ちの激しいデニムではなく、洗いのないリジッドデニムを選ぶ。
靴は黒とか焦茶のブーツや短靴が良いかと。
デニムだったら白のハイカットスニーカーとかもアリ。
スラックスのような上品系アイテムならスニーカーは避ける。
モッズコートは秋でも着れるし、ファーやライナーが着脱可能なはずなので冬でも使える。
着丈が長く、腰の高さがわかりにくいので日本人体型もごまかせる。
変なショート丈のダッフルコートやらピーコートを買うくらいならモッズコート持ってたほうが得策かと。
肌寒くなってきたら毎日ニット着るべき
毎日同じ格好するのがダサいと思って、わけわからない服着るくらいなら潔く毎日同じニットでいいわ。と思う。
ニット(セータ)似合わない人見たことないし。
グリーン流行ってるみたいだよ。
色味もいい感じ。
ワインレッドは安定感ある。
大人っぽくていいね。
ベージュいいよね。。
黒のジャケットやライダースジャケットと合わせるとスゴいイイカンジ見えるんだわ。
ズボンは細身でデニムと黒パンツのみはくべき
- 季節感がない短パンはあり得ない
- 子供っぽく見えるクロップドパンツはあり得ない
- ダボダボやピチピチ過ぎるパンツはあり得ない
- 赤とか黄色、青といった原色に近くてキツイ色のパンツはあり得ない
- 言葉で表現できないような微妙な色合いのパンツはあり得ない
- 昔流行ったフレアやベルボトムは街で見ないのであり得ない
上のような無難とは相反する特徴のズボンは避ける。
- 長ズボン
- 少し細身(太めでもいいが、細身の方がきれいに見えるよ)
- 色は紺・黒
- 裾はストレートかテーパード
↑こういう無難なヤツでいい。。ほんと。。
↑見慣れない色のパンツや装飾(ポケットやらダメージやら。。)が多いパンツは難しいので避けたほうがいい。
自分自身、ちょっと変わってるズボンをひとめぼれして買ったが、着合わせが難しくて1回も着用せず捨てたことがある。。
ほんと、普通のパンツで良いです。。
靴はファッションの最重要ポイントなので気を抜いてはいけない
月並みだけど、靴はほんと大事。
表面積はズボンや上着と比較して圧倒的に小さいのに、靴を差し替えるだけでコーディネートのテイストがガラッと変わってしまう。
他のアイテムはラフなのに革の短靴を履くだけで全体がキレイ目に見えたり、ジャケパンスタイルにスニーカーを合わせると都会的で垢抜けた印象になったり。
靴は想像以上の支配力がある。
他のアイテムは良いけど、靴で大失敗してる。。みたいな人がちょくちょく見る。
靴をちょっとしたアクセサリー程度の認識で選択しているからだろう。
アクセサリー程度の存在だから自分の嗜好がモロに反映したアイテムを選択する。
で、他のパンツやジャケットとの整合性が取れなくて事故る。
靴こそ超コンサバに選ぶべき。
もしくは思いっきりトンでるヤツを履く。
中途半端が一番良くない。
白の無地スニーカー。
余計な色はいりません。
デニムでもチノパンでも、短パンでも、トラックパンツでも、ほぼ何でも合う。
万能なので必携。
ネイビーのスリッポンも万能。
白スニーカーとネイビーのスリッポンは無印とかで3,4000円くらいで買える。
ボロボロになるまで履き潰すのはみっともないので2ヶ月くらいで捨てて、新しいモノを買う。
高いスニーカーでもしばらく履いてると底がすり減ったり、汚れたりでみっともない感じになる。
なので、常に安くて新鮮な靴を履き替えてる方が良いと思う。
キレイ目なレースアップシューズも万能なのでオススメ。
こういう靴はソールを交換したりメンテナンスすれば長く付き合えるので1足持っておくと捗る。
茶色、ベージュ系、ネイビー、黒といった無難系な色が良い。
無地白スニーカー、ネイビーのスリッポン、短靴はどんなファッションでもケンカせずに馴染んでくれる優等生。
劣等生は中途半端にオシャレを目指した靴だ。
中途半端オシャレスニーカーの例。
上図のような色ガチャ入り+変形ラインでありながらスニーカーの体裁を保ってるようなスニーカーは扱いが難しい。
こういう難しい靴の見分け方は『この靴は○○な人が履きそうだ』と想像できるか否か。
パッと想像できない、なかなか言語化出来ないようなアイテムは地雷の可能性が高い。
靴そのものを観賞用として割り切るなら良い。
ただ、コーディネートとして取り入れるつもりがあるなら、ひとめぼれの衝動買いはグッとこらえる。
どうせ履くなら攻めきったモノを選ぶ。
↑はスタッズにヒョウ柄とだいぶイカつい。なかなか情報過多な靴だ。
これってどういう人が履くだろう?と想像すると、原宿にいそうないけ好かない連中を想起する。
で、彼らはモードっぽい服装が好きなので、モノトーンなアイテムやスキニーパンツと合わせてみる。
たとえば、黒パンツと白のプリントTシャツ合わせてみる。けっこうサマになる。
一方、先に挙げた『色がガチャ入り+変形ライン』の謎スニーカーにすると崩壊する。
なぜなら原宿にいるいけ好かない連中はこういう靴を履いてないからだ。
じゃあ、この不思議なスニーカーはどんな人が履いてるだろうか?
パッと想像できなかった。
しばらく思い巡らすと、郊外のショッピングモールにいるマイルドヤンキー系な40代のオッサンが浮かんできた。
もちろん、ラルフローレルのポロシャツの襟はこれでもかと立てている。
スポーツタイプのサングラスをしてたら完璧だ。
で、彼らはファッションとして志向すべき対象だろうか?
彼らのようなスタイルはサファリに載ってるだろうか?
アートや自己表現としてのファッションであれば、どんどん奇抜なアイテムを選択してくれて構わない。
無難、普通のファッションを目指すならロールモデルが明確なアイテムか、情報が少ない(印象の薄い)アイテムを積極的に選択する。
ニューバランスはロールモデルが明確な靴。
普通がオシャレの最先端、という主張から生まれたノームコアがニューバランス定着のベースになってる。
ニューバランスに黒スキニー、グレーのスウェットに青のニットキャップ。こういう人たくさんいるでしょ?
先に挙げた無地の白スニーカーは情報が少ない靴。
明確な属性がないので、カジュアルでもドレスライクなスタイルにでも馴染む。
カジュアルだったらアメカジやスケーター風な服に白スニーカーを合わせても違和感ない。
ドレスライクな服装ならプレッピー系と呼ばれるようなブレザーやポロシャツをベースにしたコーディネートに白スニーカー合わせても違和感ない。
余計な主張しないので。
バッグにも気を使うべき
靴と同じノリで個人の嗜好を優先したがために、バッグだけ浮いてしまってる人をよくみる。
コーディネートに合わせやすいバッグと、そうでないバッグを挙げる。
コーディネートに合わせやすいバッグ
トートバッグ
カジュアル系でもキレイ系でも合う。
個人的にはレザー製が超オススメ。
他の素材、例えばキャンバスやナイロンなどはカジュアルな要素が強い。
なので、カジュアル系のコーディネートに合わせると幼く見える。
中学校、高校生くらいまでなら若々しくて良いかもしれない。
それ以降(大学生や社会人以上)だと無為に幼さを強調するだけだし、ヘタするとエコバッグに見えたりする。
フェスやキャンプ、BBQ(笑)といったアウトドアなイベントに参加するときはキャンバス、ナイロン地のバッグは相性いいよね。
ただ、毎日フェスだのキャンプだの行くわけない。
普段街で歩くときのトートバッグは大人っぽいレザーを選んでおくと無難。
形も重要。
台形タイプがいいすね。
↑こういうの。
肩にかけたときに見た目がきれい。
この辺は好みの問題かもしれない。。
長方形タイプは貧相に見えるので避けてる。
↑こういうの。
リュック
無意味にデカい登山用風のモノや、ポケットが無駄にたくさんついてるようなモノは避ける。
色は黒やらネイビーにしておけばどんなコーディネートにも馴染む。
クラッチバッグ
そこそこ定番化してる印象ある。
2016いっぱいくらいは使えるんじゃないかね。
持っておくだけでそれらしい雰囲気醸せる点は素晴らしいが、収納力ないし、携帯しづらいし機能面はカス。
まさに『オシャレは我慢』の生き写し。
ボストンバッグ
トートバッグ好きだけど、他の人とは被りたくないという人向け。
シックなモノ選ばないと高校生の通学カバンにしか見えないので注意。
手持ちだけなく肩掛けできるようベルトが付属してるタイプがある。
これはダサいので捨てよう。
コーディネートに合わせにくいバッグ
ショルダーバッグ
単純にだらしない。
肩にかけたバッグがシャツを引っ張った結果、首元がだらしなく開いてるオッサンとかを見ると心底悲しい。
機能的に便利なのだろうがオシャレをするためのアイテムとしては不適格だ。
ボディバッグ
個人的にはウェストポーチと等価。
他のコーディネートがどんだけ良くても、ボディバッグを着用した瞬間幼く見せてしまう力がある。
なぜか流行ってるので、オシャレだろうと思って買ってしまうのだろう。
体格も恵まれてない&顔の彫りが浅い日本人は根本的に幼い要素を西洋人と比較して含んでる。
若く見られたい、少年らしい服装が好き!という人には何も言うまいが、不用意に幼い要素を重ねづけしてイケてると勘違いしてるのは不幸だとおもう。
さんざん文句言ったが、結局は好きなバッグを使えばいい。
機能性や使い勝手の良さを優先しているんです、という確固たるポリシーがある人もいるだろうし。
ただ、見た目を気にするなら避けたほうがいいよ。
おわりに
ファッショニスタ(笑)からすると退屈な着合わせだと思う。
明確なスタイルやポリシーを持ってるならそれはそれで良いこと。
まったく無難じゃない服が『無難カッコいい』みたいな謎コピーで売り出されてるのを見ると本当に辛い。
ああいう服がこの世から滅びることを切に願う。
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