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日本再興戦略の感想文

   

Newspicksというスノッブなコミュニティがやってる番組で、落合陽一という意味不明な横文字使ってサバの話をしてるわけわからん男が、カースト制度や士農工商といった差別的な制度を復活させろ、と主張をしてる本だと、まとめサイトなどで盛り上がっていて面白そうだったので読んだ。

カーストの件について感想

まあ…彼が士農工商やカースト制度をそのまま復活させろと主張してるわけではないよね。
たしかにサブタイトルが「日本にはカーストが向いてる」なんて、高知県産風味でモダンな煽り文句でミスリーディングを誘発させてやろうという筆者、もしくは編集者の悪意を感じなくもない。

しかしながら,例えば下記の記事はカーストを肯定しているように切り取られています.僕は「社会制度としてのカースト」を断固として否定します.

「日本再興戦略」の中では,「身分差別がなく,そして職業選択が自由である」とという仮定の上で「士農工商」や「カースト」を例示しています.僕は「ストレスマネージメントされた、ワークアズライフの考え方が重要という文脈」で,拝金主義的(商重視)で本来の価値づくりの側に目が向かない今の社会への批判として持ち出しました.

まあ、そりゃそうだよね…

ミスリーディングする人って、分かってて敢えてミスリーディングやってると思うんだよね。
百田尚樹っておじいちゃんがTwitterで『韓国人はクソ!』みたいなことを言ってたのはミスリーディングしようもなくアウトだけどさ、メディアに多数出演して稼いでる落合陽一さんが自分の社会的地位を投げ売ってまで「社会制度としてのカーストをやるべき!」って言わないでしょ。そもそも出版社側でNGくらうって笑

そもそも、カースト制度や士農工商を取り上げる必要すらなかったのではないかと思うよね。

単なる人間同士の約束事だった実体のない金融が力を持ちすぎて、我々日本人も金の魔力から抜け出せなくなってるよ。
これから様々な技術革新が、人間が従事していた仕事を機械が代替する未来はやってくるでしょう。
こんな状況で日本を再興するためには、現代に蔓延ってる拝金主義から抜け出して、人間として価値あるモノを生み出してゆくべきだし、こういう運動が根付く社会を作ってゆく必要があるよね。

って、言いたいのかなと思いました。(落合陽一信者の方、添削お願いしますmm)

士農工商の『商』が力を持ちすぎてることを危惧してることを伝えるために、カースト制度や士農工商を持ってきてしまったのがアレだったなと。
まあ、炎上目的であえて可燃性の高いフレーズを配置した可能性もあるけどね。

「日本にはカーストが向いてる」ではなく「日本にはYoutuberが向いてる」くらいのサブタイトルにした方が穏便だったんじゃない?

まあ、雑にまとめると『人間らしく好きなことに夢中になって生きようよ』って言いたいのかなと理解しました。

ちなみに、自分は落合陽一のサロン会員でも、信者でもなんでもないです。
むしろ彼を胡散臭いヤツと思っている。

本を読んだ感想

面白かった。

近未来SFの設定書(そんなのあるか知らんけど)を読むような感覚で読めた。

私は、例のM・アンドリーセンさんが言ってる「ソフトウェアが世界を食いつくす」世界は遅かれ早かれやってくるだろうと思ってる。これまではビジネスがウェブの世界に転化される意味での「食う」が強かったと思うんだけど、これからは物質を食ってゆく流れも強くなるのだろうなと。

ちゃんと理解してないけど、落合陽一さんが提唱するデジタルネイチャーはそれに近いのかな…

そうなってくると『あれ、人間って何なの?』ってなると思うんですよ。

タクシーの運転なんかいらないよ自動運転車あるでしょ、弁護士もAIが判例いい感じ学習してくれるんでいらないです、ファッションもAIがいい感じに選んでくれるからスタイリストもいらな…

どこまでソフトウェアに喰われるのか、そこは未知。

だけど、人間が意思決定しなくても良い、むしろ人間より良い意思をする時代は来ると思ってるし、そういう時代を期待しています。
アルファ碁が世界チャンピオン倒したときに、生身の囲碁選手ってこれから何するんだろう?って思っちゃったもん。

人間ができることって思考したり、手を動かすくらいしかないんじゃない?
もう完全にSFだけど、サイボーグが当たり前の世界になったら手を動かすことすら機械に劣るだろうし。
オリンピックとかやらなくてよくね?wってなりそう。

『思考+実装』がひとまず重要で、『実装』すら省略できるようになって、『思考』だけが残ると思います。

円城塔のエピローグみたいで面白いですね。

そんな話はここ100年では実現しないだろうから、しばらくは『考える+実行する』ことで自分の人間を追求してゆくのかな。

ホリエモンやキングコング西野が言ってる『多動力』(本書でも百姓を例にしながら言及されてる)ってのは『考える+実行する』を複合化して自分個人の独自価値としてゆく力なんでしょうな。

ちなみに私はホリエモンやキングコング西野のサロン会員でもないし、信者でもないです。アレ系の人はちょっとアレなんで…

多動力って、広告マンなら一度は読んだことある「アイデアのつくり方」と同じ。

新しいアイデアは既存の要素の組み合わせのみで作られるってヤツ。

単なる牛肉はどんどん安くなる一方で、ブランド牛は高い価値を維持してるように、人間自身もブランド化させて生き残っていきましょうってことなんすかねー(田端大学の『ブランド人になれ』もそういう本?)

と、こんな感じで『個』として生きてゆく選択肢も現実になりつつありますね。

というわけで、私はVTuber系、パーソナルSPのビジネスが当たると思います。

Youtube,Tiktok,Instagramといったメディアにでる人が増えてきてるけど、まだ顔出し抵抗感は強いと思うんですよね。実際、家を特定されたりしてるじゃないですか。

VTubeって『ネタはあるけど、顔出しは怖い人』と相性が良いなと。

もちろんアイドルを仮想化することで合理的にビジネスするみたいな話もあるかと思うけど、VTubeはクリエイターを発掘する仕掛けになると思ってます。

顔出しクリエイターも増えるでしょう。
近い将来、所謂インフルエンサーが殺されたり、金銭目的で誘拐される事件が起きちゃう気がするんですよね。
VIPしか使えなかったようなSP、警備員、ボディーガードを安価で雇えるビジネス出てくると思うんです。
SPのウーバーって感じでしょうか。
このあたりの領域もレガシーな感じあるので、イノベーションが起きてほしいなと思います。

 - Dregs

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