清潔感とは何か
男女問わず、モテの重要な要素の1つとしてよく目にする『清潔感』
女性の場合はさらに『透明感』という謎ワードがあったりして大変ですね。
お世話になっております。
クックパッドのおちゃらけ社会派取締役こと、栽培マンです。
清潔感あふれるコーディネート例
さて、世の中のファッションメディアや服のECサイトなどを見回すと『清潔感』にあふれています。
『◯◯はXXなので清潔感があり、印象が良くなります』
『□□は清潔感に欠けますので避けたほうがよいでしょう』
これらキーワードたちを寄せ集めて、具体的なスタイルを構築してみると以下のようになります。
『黒髪のショートヘアーでデコは見せて、耳周りはスッキリさせて、ヒゲは剃って、服は重たく暑苦しくなくてスッキリさせたちょっとキレイめだけど気合を入れすぎないんだけど無難すぎるのもの退屈なのでちょっと遊びの効いたアイテムをセレクトしつつシンプルな服装だと物寂しいので腕や首元にアクセサリーを加えましょう』
こんな感じになりますね。
どうでしょうか、これが清潔感あふれるモテコーディネートの決定版です☆
これで合コン、街コン、婚活パーティー…あらゆる出会いの場でライバルの男たちを三國無双のようになぎ倒せますね♪
いやー、ママチャリとジャスコ(イオンモールですね、失礼)が似合う素晴らしいコーデです。
『清潔感』より『似合う』ことが大事
『清潔感こそ正義』という思考停止の権化、といっても過言ではないでしょう。
思考停止というと何となく『悪』という印象を抱きませんか?
でも、考えてみてくださいよ。
俗世的な目的を果たしたいと思っているのであれば、思考停止してようがなんだろうが成果出てれば悪くないですよね。
思考停止で清潔感ある服装をしたとしても、相手に良い印象を与えるという目的を満たしてるなら良いじゃないですか?
ただ、残念ですが…
『清潔感ある服装=相手に良い印象』を与えるわけではないです。
『清潔感のある服装×その服を着ているアナタ』をかけ合わせた総体的な評価が相手の好印象しきい値を超えているから、良い印象を抱くのです。
評価項目は服装だけではありません。
姿勢だの、体格だの、顔だの、体臭だの、気配りだの、トークのウマが合うだの、挙げればたくさんありますよね。
清潔感のある服装を身にまとったとしても、似合ってなければ意味ないです。
当たり前ですよね。
似合ってなければ、減点されます。
もちろん、減点の程度は一意に決まるモノではありません。
相手がファッションに敏感な人だったら大きく減点されるかもしれませんし、そんなに気にしない人ならほとんど減点されないでしょう。
ネットやらの情報と対峙する前にね、目の前の人間や、自分自身がおかれている環境や状況と対峙して考えることが重要です。
ネットを見ても満点な解はありません。
あっても、せいぜい60点の解です。
さらにネットの厄介なところは、『アナタにとっての60点の解』を『これはアナタにとって60点の解だよ』と言ってくれる人がいないことです。
ヤフー知恵袋や2ちゃんねるのような不特定多数の人に教えてもらう?
その回答者はアナタのことを何も知りません。
「大学生に似合う服装はなんですか?」
「MA-1を使った良いコーディネートはなんですか?」
こういう抽象的すぎる質問されても、まともな回答できません。
あえて回答するなら『人による』です。
考えてみてくださいよ、アナタに何か特技があって、その特技を習得したい見ず知らずな人から『特技を習得するためにはどうすればいいですか?』
って質問されたら困るじゃないですか。
無理くり出した回答って、表現の違いはあれど『とにかくやれ』みたいになるでしょ。
で、相手もドンズバな回答くると思ってたのに抽象的だったり教科書的な答えが返ってきて、不満そうな顔してる。
時間の無駄ですよね。
質問者は自身の情報を開示することで、まともな解への道が開かれるのです。
アナタが全ての情報を開示する覚悟があれば、まともな解が得られるかもしれないことは分かりました。
でも、不特定多数の人間が見てるネットでそんなことをしたら晒されて、心無い人たちの玩具にされるかもしれません。
怖くでできるわけがない。
つまり、ネットに正解を期待するのは時間のムダです。
何度もしつこく『似合う=正義』と言ってますが、これを忘れてる人が多いです。
なぜか。
ファッションをする目的を忘れ、手段を追いかけることに夢中だからです。
清潔感の個別具体的な施策をたくさん知っていても、あなたに似合ってなければ何の意味もないのです。
清潔感あれば誰が着ても絶対に似合う。
清潔感あれば絶対にモテる。
清潔感は全ての問題を解決する神。
清潔感至上主義な人々は、絶対に儲かる投資術とか、オキシトシン入りの香水でモテる!みたいな商材が大好きなのでしょう。
進んで搾取されたいのであれば結構なことです。
なぜここまで清潔感が支持されるのか?
他者に好印象を与えて(悪印象を与えないともいえる)、なおかつ嫌味がないからです。
だから『清潔感』や、同等な『爽やか』に纏わりつく完全無欠感が数多の人を惹きつけています。
印象を与える他のキーワード、例えば…セクシー、ワイルド、キュート、オシャレといったキーワードには人為的なキャラ作りという戦略、悪く言えば『あざとさ』が見え隠れします。(『私は清潔感のある服装が好きです』『私は爽やかな服装が好きです』と宣言することに多くの人は抵抗感はありませんが、『私はセクシーな服装が好きです』『私はワイルドな服装が好きです』と宣言することに抵抗感があるでしょう。後者は明確な自己主張だからです。)
『清潔感』を演出することも人為的な行為ですが、自己主張を抑えた姿勢を見せる消極的な行為です。
これは、先に挙げた類のキャラ作りとは一線を画します。
『清潔感』と同じ理屈で『自然体』や『等身大』、『ナチュラル』、『シンプル』といったキーワードに紐づく服やメイク、ヘアスタイルは支持されやすいですね。
自己主張の濃度が薄いですから。
女性が言う『清潔感ある服装が好き』は『優しい人が好き』というフレーズと同じくらい無意味な声明です。
無意味だからといってそれらのフレーズを無視しても良いということではありませんよ。
『私にとって魅力がある人が好き』ってことを違う言い回しで表現してるだけにすぎないということです。
悲しいトートロジーですね…
清潔感って結局なんなの?
私が考える清潔感の定義は『社会的な違和感を抹殺しようとする姿勢の現れ』です。
定義してみたものの、なんら具体性のない定義(という表現が適切か分からないが…)です。
なぜなら『社会的な違和感』ってのは文脈次第で自在に変容してしまうからです。
TPOなんて言葉が存在するくらいですから、社会的違和感の曖昧さについては感覚的にも納得できるのではないでしょうか。
世の中にはファッションにまつわる様々な違和感(という名の根拠のない拒否反応)が存在します。
それらの一部を挙げてみると…
- ヒゲは不潔だし、ビジネスシーンに相応しくない
- ビジネスマンがリュックを背負うとは何事か
- 男のくせにロン毛とかあり得ない
- 夏に暗い色を使うのは季節感がない
- 夏に長ズボンは見た目にも暑苦しいので避けるべき
- 夏だからといって男が半ズボンでスネ毛を見せるのは不潔
- 白シャツがイケメンにのみ着ることが許されたアイテム
こんな感じでしょうか。
で、このような違和感を排除していった先に見える蜃気楼が『清潔感』です。
そんな蜃気楼を目指した結果…
こうなるわけです。
どうでしょうか、これが清潔感あふれるモテコーディネートの決定版です☆
これで合コン、街コン、婚活パーティー…あらゆる出会いの場でライバルの男たちを三國無双のようになぎ倒せますね♪
いやー、ママチャリとジャスコ(イオンモールですね、失礼)が似合う中学生のような素晴らしいコーデです。
いかがでしたか?
この記事を参考に清潔感のあるファッションを楽しんでみてくださいね!