モテる好感度高い清潔感あるメンズファッションとSEOに関するたった1つの法則10選
※『春のメンズファッション着こなし10選!!!』みたいな内容は無意味なのでやってません。
時間の無駄ですから今すぐ立ち去って、他のキュレーション(笑)サイトやファッションブロガー(笑)の有益(笑)な記事を参考にするとよいでしょう。
以下、メンズファッションの話です。
SEOの話
メンズファッションといえば、SEOです。
「XXXを着こなす3つの鉄則!」
「2017夏のメンズファッションの流行はこれだ!」
「【あなたもやっていませんか?】女子ウケが悪いメンズファッション8選!」
こういう主語デカめなタイトルを付した記事多いですよね。
例えば、ワイドパンツだったら…
「量産型ファッションから卒業!ワイドパンツをオシャレに着こなす方法」
みたいなね。
で、読んで「こんな感じで着るのね、じゃあ自分だったらこうするといいかな」とあくまで参考情報として活用してる人は上級者に近いです。
すばらしい。
そんな上級者以外の人は、参考情報ではなく答えを求めています。
彼らは「量産型ファッションから卒業!ワイドパンツをオシャレに着こなす方法」みたいなゴミ記事を読んで「このモデルだから許されるんじゃないの?結局のところ自分はどうすればワイドパンツを着こなせるの?」と答えを見いだせないままネットの海を無為に漂うのではないでしょうか?
最近だとInstagramを使って素人の着こなしを答えとみなす女性が増えてるようですね。
男性はどうでしょうか?
まだまだ投稿量が少ないかなって印象です。(ルブタンのトゲトゲサイフとかあげてリッチアピールしてるネオヒルズ崩れの巣窟って感じ)
WEARなんかがこの辺りのポジションを獲ってるかな…って感じですかね。
なぜ、ネット上には主語だけがデカくて中身のない情報に溢れているのでしょうか?
SEO対策の結果ですよ。
SEO?なにそれ?
『検索エンジン最適化』というヤツです。
ある単語で検索したとき1位に表示されるようにするための努力たちの総称ですね。
まず、検索するときに「男で外見はXXXで、年齢はXXで、職業は学生だけどバイトはXXXやってます、手持ちのワイドパンツはこんな感じで、今度のデートに使おうと思ってる、相手はバイト先の先輩で、彼女ではない、1回目のデート、場所はXXXで、そこではXXXをする予定、相手のファッションは雑誌で言うとXXX系で…」って検索します?
しませんよね。
なぜなら、そんな長々しい文字列を打ち込むの億劫だし、まずアタマ使いたくない(使えない)じゃないですか。
しかも、苦労して入力したとしても検索結果に出ないでしょ?
本来であれば検索エンジンはこういう生々しい課題をすくい上げる努力をすべきなんですよ(と、言っても無意味なことは承知しています)
だから我々は検索エンジンにさほど期待していない、でも問題は解決したいから他に頼るところもない。
仕方なく検索エンジンにクエリを打ち込むわけです。
すると、どうなるか?
「男 ワイドパンツ 着こなし」といった何の情報もないクソクエリで検索するでしょ?
こんな単語群でまともな情報が得られるわけがない!
「絶対 儲かる 副業」って検索してるようなもんです。
でも、多くの人はそれをやってる。
だって、真面目にクエリ入れてもロクな結果返ってこないんだもん(こういう価値のないクソ記事表示されたりとかね!)
一方で、ウェブサイトを運営してる側としては多くの人に自分の記事や商品、サービスを認知してもらいたいわけです。
するとどうなるか?
そう、先のようなクソクエリの取り合いになるわけです。
その無意味な記事へのアクセスが増えれば増えるほど広告収入は増えますし、カモとなる見込み客を囲い込めるわけです。
ブランディング(笑)という意味でも重要ですね。
検索していつも1番上に出てくるサイトは信頼できる、という謎の思い込みがあるでしょうから。
心理学用語で言うところの『単純接触効果』ってやつですね。
アホくさ。
ウェブサイトで無料で公開されてる情報は玉石混交です。
書き手のレベルもまばらですし、ましてや読み手の状況は加味されていません。
服を着ているモデルはアナタではないですし、紹介されてる服はしっかり照明を当てて撮影され、画像加工ソフトでトリミングされた『化粧された状態』なわけです。
ファッションの正解を求めてる人にとって、その辺のウェブサイト(雑誌も大半が無駄ですね…)をいくら眺めても時間の無駄だと思います。
一方で、ある程度自分がすべきファッションが体系化されてきてる人にとっては、Webはヒントやインスピレーションに満ち溢れた有益な情報源となります。
結局は自分に合うようなコーデは自分の五感で試行錯誤して掴み取るしかないのです。
老害の戯言のように同じことを言ってますが、五感を使わずにまともに服を着こなす力を付けてゆくことは難しいでしょう。
自分に似合う服のテイスト、丈、素材、色味、ディテール…などなど、この辺はECサイトやファッション系ブログやキュレーションサイトでは理解できません。
ある程度の知識は得られるでしょうが、その知識がアナタにとって活かせるかどうかは実践してみないことにはわかりませんよね。
実物の服を間近で見て、着てみて、できればボタンを留めたり、腕をまくってみたりして着崩し方も確認する。
要するに『試着しまくれ』に尽きます。
できれば、おしゃれな知り合いに見てもらって率直なアドバイスをもらえるとベストですね。
実践と評価のフィードバックループを回す、上達の最短経路はコレしかない。
この国民総インターネット時代に何言ってんだ、って思うでしょうがスマホ程度のデバイスでは、アナログな試着を上回る解決策は実現できないでしょう。(VR、ARといった仮想現実、拡張現実感に関する技術がリッチになってゆけば、試着に近似した体験が実現できるかもしれません。ただ、それが来年なのか20年後なのかは分かりません。)
バーっとクソみたいなことを垂れ流してきましたね。
要するにです。
今のウェブサイト界隈は検索結果上位を巡った熾烈なSEO合戦が繰り広げられています。
その結果、Googleのアルゴリズムにはウケる内容だけど、人間が読むとクソなサイトが多いです。
で、これはビッグキーワードと呼ばれる抽象的な単語になればなるほどクソ率が高い。
よって、安易にWebで正解を得ようとする行為は一見効率的に見えて実は非効率です。
特に結果の良し悪しを数値化できないファッションにおいては費用対効果は限りなく低いです。
私の完全な主観ですが、検索結果の上位に表示されてる記事のうち98%は使い物にならないです。
では、下位に良質な記事が埋もれているのか、というと下位も使い物にならないです。
残念です…
インターネットへの懐疑心が産んだインスタグラマーという偶像
若者(スクールカーストの上位に属する)は、インターネットの胡散臭さを直感的に理解していました。
フェイスブックはオジサン臭い場所。
ツイッターはリアルタイムニュースを見るための場所。(渋谷の◯◯で火事が起きた、とか…)
インスタグラムはイケてる若者のリアルを投下する場所。
インスタグラムがウケたのは写真がキレイだからじゃないんです。
『リアル×パーソナライズ』の掛け合わせが実現されているからです。
叶姉妹のアンリアルでファビュラスな写真なんか見せられても「ああ…女神だな」とは思うかもしれませんがそれだけなんです。
感動はあるかもしれないが、現実感、共感がない。
「私にも手に入れられそう」な輝きが大事なんです。
ナイトプールや、見た目の綺麗なアイスクリーム屋が流行るんです。
『インスタ映え』はそんな輝きに群がる人間たちを端的に表す単語ですね。
多くのフォロワーを集め影響力のある一般人なインスタグラムユーザーはインスタグラマーと呼ばれています。
マスメディアやネットの情報は汚れていて、インスタグラマーが発信する情報こそがイケててピュアだ、と。
まさに、ゲンキングな世界観ですね。
そんなイノセントワールドに大人が土足で上がりこむわけです。
そう、インスタグラマーを囲ってマーケティング商材として扱う中抜き業者が現れるようになりました。
愉快ですね。
アルファなインスタグラマーはストーリー機能を使い始めます。
インスタグラムの投稿は自分のアーカイブ、お化粧した場所。
一方で24時間で消滅するストーリーは飾らない自分を見せる逆ポークみたいなもの。
いつかストーリーもマーケティング商材として絡め取られる日が来そうですね…
アフィリエイターの気持ちになるとゴミなメンズファッションサイトを作りたくなる
マーケティングを否定したいわけではありません。
ゴミを価値のあるかのように見せかけてだまし売りしているマーケターやアフィリエイターばかりではありませんし、訪問者の悩みを深くとらえ、悩みを解消してくれるマトモな商品を売ってるサイトだってあります。
ただ、メンズファッション関連のサイトはゴミサイトが多すぎる。
『新生活応援企画!!!2018年春デビューモテコーデ10選!!!』みたいなタイトルで、紹介されてるコーディネートは全然使えない。
で、使えないコーデに使われてる使えないアイテムを売る使えないECへのアフィリエイトリンクが貼られているわけです。
まさしくアフィカスですね…
ゴミサイトの見分け方は簡単。
メンズスタイル、メンズファッションプラス、スプートニクス、Dコレクションといった推奨し、アフィリエイトリンクを載せてるサイトです。
お仕事アフィリエイターの気持ちになると、なぜこういうゴミメンズファッションサイトを作りたくなるか分かります。
まず、上記のECサイトではアフィリエイターに対する報酬が他のアフィリエイトプログラム(GUやSSENSE、ファーフェッチ、YOOXなど)と比較して高く設定されています。
それからラグジュアリーECと比較して、メンズスタイルなどは商品単価が低いため、購入率もある程度期待できます。(ハウツー系のブログだのサイトを作ろうと思ったらカモは初心者になるじゃないですか。ファッション初心者に10万近くのジャケットをECサイトで買わせてみろって言われたら、パッと想像してみただけでも困難だろって思っちゃうでしょ。そうなると購入率はたいして期待できませんよね)
この時点で、アフィリエイターにとってメジャーどころのECを紹介するメリットがなくなることが分かりますよね?
だって『このプログラムを紹介したとしてアフィリエイト報酬がどんだけ入ってきそうなの?』って視点で見たらメジャーなサイトって魅力ないですから。
さて、アフィリエイターはブランド力のないECサイトの商品を売らなければいけません。
グッチみたいなハイブランドだったら別に『素材が◯◯で…、着合わせしやすく、軽くて動きやすいのに暖かい…』みたいなこと書かなくて良いです。
まあ、後は『JSBの登坂広臣着用!!』みたいなやり方ですかね。
BUYMAでよく見る訴求ですね。
ブランド力がない商品を売るためには、様々な切り口で商品を魅力的に語る必要があります。
王道は、とにかく訪問者のニーズをエグる訴求を出しまくる。
モテだの、女子ウケだの、年相応だの、清潔感だの…見たことあるでしょ?
あと生産者の顔みたいなコンテンツがあると尚良いですね笑(このECサイトの商品は大丈夫ですよっていうアピールね。気仙沼ニットなんかが好例ですね。)
その結果、モテみたいな訴求キーワードを詰め込んだSEO対策バッチリの記事を書きまくるわけです。
投資資金があるアフィリエイターは仕上げにリスティング広告流して、流入数をブーストさせます。
あとは『流入数×購入率』の掛け算がサイト運営のコストとの損益分岐点を超えるように日々調整するだけです。(だけっても、色々な要素があるので難しいですよ。)
三大欲求と結びつけやすいメンズファッションは訪問者への訴求ポイントが分かりやすいので、アフィリエイターにとって美味しい案件なんです。(FX、クレカ、仮想通貨とかに比べると旨味は薄いが…)
すると…
あれあれ、どこかで見たことあるようなファッションサイトができあがりましたね!
立派なゴミサイトの完成ですね!
何がゴミかって着る人のことを何も考えていないのですよ。
このコーディネートを着れば、好感度アップ!モテる!清潔感!
ウソつくなよ笑
着る人の外見や、学校やら職場でのキャラクターといったコンテキストを無視してますよね…
スタイリストが選ぶ服をレンタルしたり、買ったりするサービスを紹介するアフィリエイトサイトもちょくちょく見かけるようになりました。
こういうサービスが流行ることでゴミなメンズファッションサイトが消えてくれることを期待しています。
が、どうなんでしょうね…
実際にサービスを利用したことがないので、なんとも言えませんが懸念点はいくつかあります。
服を選ぶ人どこまでユーザーのことを考えてくれるのか、しっかりヒアリングする仕組み(ユーザー本人も気がついていない問題を掘り起こせるのか?)があるのか、サイズの調整はどうやるのか…ネット越しのサービス提供だとなかなか難しいのではと思います。
さて、スタートトゥデイ社が今日(2018/02/01)、ZOZOというオリジナルブランドを発表していました。
このブランドで扱ってる商品はTシャツとデニムパンツだけ。
先日発表されたZOZOSUITでサイズを測った人にのみに販売しています。
ECで自分の身体にフィットする服を簡単に手に入れられる時代が来てます。
「ミリ単位の精度求めた」ZOZOSUITの体型計測データが生み出すスタートトゥデイの新展開
『ZOZOSUIT×ファッションの定理化』によってファッションの効率化を推し進めるのでしょう。
ファッションを徹底的に科学してもらって、ゴミなメンズファッションサイトを絶滅に追いやっていただきたいですね!