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FINE BOYS(2017年3月)の感想文

      2017/03/02

ファッションに悩む学生は必読したいクオリティ。
春デビューに焦点をあてた特集は、2017年のファッション入門書と言ったら過言(変な着合わせが紛れてるので…)だが、参考にして良い情報の含有量が多いです。

大学受験を無事に終えたら、今号をバックナンバーでもいいから手に入れる。
で、受験勉強で培った集中力をファッションに投下して偏差値上げておこう。

大学デビューはよく嘲笑の的にされてますが、実際にバカにされてるのは服に着られてる連中だけです。
基礎を抑えて、身の丈にあった服装ができるだけでオシャレと認知されます。

ダサい = 似合ってない = 服に着られている

ダサいって単語はわりと抽象的で人によって解釈が違うかと思います。
私は「似合ってない」ことが「ダサい」と等価であると考えます。

似合ってないとはどういうことか?
服に着られている状態です。

では、服に着られてるとはどういう状態か?

服を着る人間の空気感(人種、髪型や顔の特徴、背格好といった外見だったり、声や、喋り方、歩き方、貧乏ゆすりのような癖といった行動パターンだったり、集団内でどんな役割なのか?といった社会的地位…などなどを統合したモノ)にフィットしていると、服はその人の一部として取り込まれます。
ひるがえって、服がその人の一部になりきれず宙ぶらりんになり主従関係が逆転してるかのように見える状態を言葉に表現したものが「服に着られている」です。(と、私は思ってます。厳密な起源や語源は知らないので日本語警察の人に聞いてみてください。)

ファッション上級者はフィットするファッションから脱出します。
カウボーイが暴れる牛を、サーファーが荒波を、スケーターが街中の障害物を自在に乗りこなすように、ファッション上級者は服を自在に着こなします。
当たり前、定番の着方に逸脱を与えて、刺激的な服装に仕上げます。
「服に着られている」の逆方向ベクトルのモノと考えてみて下さい。
意図せず宙ぶらりんな状態になってるのではなく、敢えて宙ぶらりんな状態になり、空中ブランコのように美しく見せたり、アクションスタントのようにクールに見せたりするわけです。
ファッション誌なんかでは「ハズし」とか「ドレスダウン」なんて呼ばれたりしてる技術です。

ただ、誰しもが服を着こなす必要はないと思います。
なぜなら、(当たり前で、定番で、ときに退屈だけど)自分にフィットするファッションをするだけで、上位10~5%くらい(慶應や青学、立教、上智や同志社あたりはレベルが高いので15%~10%くらいになるかも。普通な感じの大学や学部なら5~3%くらいはイケる)には余裕で入れるからです。
ファッションはミスを多くしたら負けるタイプのゲームのようなモノです。テニスとか。

ファッションで戦い方を知って実践するだけで勝てる

ファッションで勝つってどういうこと?って感じです。
ファッションには加点要素(加点要素をただ詰め込んでも良いコーディネートにはならないのでご注意)はありますが、絶対的な正解は存在しません。
相対的な評価です。
具体的には、その辺を歩いてる人たちと比べてオシャレなのか?ダサいのか?という評価です。

その辺の人たちのレベル感を上回れば勝てます。
幸いなことに、その辺の人たちはダサい人が多いです。

これまで生きてきて、様々な集団の構成員(高校生、大学生、バイト先、社会人…)として他の人を眺めてきた上での個人的な感覚ですが、日本人の男性の7割はダサくて、2割が普通の人、残りの1割がオシャレな人って感じです。

で、ダサいにも色々あって、救いようのないダサい服装をしている人もいれば、他はオシャレなんだけど、たった1点のミスが原因で一気にダサい服装になってしまってる人もいます。
悲しいかな、これらはすべからく『ダサい』になってしまいます。
ファッションはDEAD OR ALIVEな世界です。

だからミスをせずに生きてさえいれば、勝手に高いポジションに立ててしまいます。
普通の服装してるだけで上位30%に入れます。(白のボタンダウンシャツに濃紺のリジッドデニムに茶色のローファーとか、普通の服装。100点ではないが、どんな人でも70点くらいは取れそうな優良なコーディネートですよね)
で、自分にフィットした普通の服装ができると、なんと上位10%に入れます。

ファッションで負ける人は下記の2パターンです。

  • 別のゲームをしている人
  • ゲームのルールを知らない人

まあ…当たり前ですよね。

まず、別のゲームをしている人。

せっかくなんで受験にたとえてみます。
受験戦争を勝ち抜くために数学や国語といった教科を勉強すべきですし、志望大学の傾向を調べて対策しますよね。
『別のゲームをしている人』たちは常識に囚われません。
家庭科や美術(美大志望の人は勉強してください)といった受験には全く関係のない領域の勉強に力を注ぎます。
このように明後日の方向にひた走る人は負けます。

具体的には『髪を派手に染めればいい、アクセサリーをつければいい、他の人と被らない服装が大正義!量産型とかカスやろwww』みたいな発情オスクジャクのような人たちです。
「出過ぎた杭は打たれない」とコンピュータ研究者の石井裕は宣ってるけど、上記の発情オスクジャク野郎は『出過ぎた杭』ではない。
打ちたい放題の『単なる杭』です。
自己表現としても中途半端なんでよすね。
やるならもっと徹底的にやってほしい。
北九州の成人式に参加してるDQNの皆さんくらい頑張って大学デビューして欲しいもんです。
いっそ、大学デビューなぞせずにいきなり陶芸家とかになって欲しいもんです。

次、ゲームのルールを知らない人

数学はめっちゃできるけど、国語は全くダメ、みたいな人ですね。
受験というゲームでは勝てるケースがありますが、ファッションというゲームでは負けます。
ジャケットはイイカンジなんだけど、パンツがダサいので、この人の着こなしは間をとって「普通」とはなりません。
ダサいです。
日本人はこういう人多いです。
『バーバリーの5万円のシャツ着てるんだから大正義だろ!お前らはどうせユニクロなんだろ?ウケるwww』といったアイテムそのものが加点要素と勘違いしているブランドカルトや『量産型ダッサwww差し色使えよ〜、スタンスミスとか定番過ぎてダッサwwwドクターマーチンの3ホールやろwww』といった細かい加点要素を狙うあまりケアレスミスを連発して自滅するポスト量産型主義者のような人たちです。。

かといって、超人のように全ての教科が100点である必要もありません。

ジャケットはグッチで、身体にもフィットしてて、素材は最高級のウールを使ってる。仕立てはもちろん良いんだけどアンコンで、ヘビの刺繍が入っててちょっとポップな感じが良いよね。で、パンツはアレクサンダーワンのスウェットパンツでゆったりながら、足先にかけてのラインが最高にキレイで…ジャケットに敢えてスウェットパンツを合わせてハズしつつもシューズやバッグはモードなアイテムを持ってきてシッカリキメて、バランスを取り…

…みたいな全力に見せないようにする全力の資金やセンスもいりません。(上級者の人は自然にやれちゃうのでスゴいよね)

ミスさえしなければ、周りの人が勝手に脱落してくれます。
結果的にアナタは「お洒落(皮肉ではない意味で)」と認知されます。

ミスをするなと言われると、人は面白いものでミスをしないように細かいところを気にし始めて、悩み始めます。
まさに木を見て森を見ずというわけです。
ミスを避けて服選びをしようとすると何もできません。
特別な訓練を受けていない限り、最初から完璧なコーディネートは作れないものです。
デッサンのように、詳細から作り込まず、ざっくりと全体を把握してからアタリをつけつつ、徐々に詳細に入り込んでゆく方法が多くの人にとってベターなアプローチです。(人によっては詳細から作り込んで、キッチリ完成させるような変態もいますが、凡人がこれをやろうとすると挫折します)
まずはコーディネートの叩き台をサッと作れるようになりましょう。

叩き台をサッと作るためにはどうすればいいか?
ファッションであれば、定番の服や定番の色を自分のストックにし、使いこなせるようになることです。
一旦これができてしまうと、コーディネートへの理解が加速度的に深まります。

受験勉強と同じで、いきなり応用問題を解こうするのは多くの凡人にとっては愚行です。
まずは基礎を自分のモノにすることが大事です。

今号のファインボーイズには、ファッションの基礎力を強化してくれる情報がたくさんあります。
ちなみに、前号のファインボーイズはファッションスナップ特集でした。
『人のコーディネートの良いところを盗む』のは基礎力と応用力を同時に強化してくれるので、こちらも買っておくと良いでしょう。

定番を知る

冒頭の通り、今号のファインボーイズでは春デビューを成功させるために必要な情報を提供してくれています。
大きく下記の3つから構成されています。

  • 定番の服・定番の色を知る
  • 靴の組み合わせ方
  • スタイリストやショップ店員たちのファッションデビュー体験記

『定番の服・定番の色を知る』は基礎力強化コンテンツですので、必見です。
他のコンテンツは読まなくてもいいです。

もちろん『靴の組み合わせ方』もめっちゃ重要なんですが、ぶっちゃけオールホワイトのローカットスニーカと茶色か黒のダービーシューズ、ローファーあたりを履いてれば問題ないです。
単調だ、退屈だとdisりたくなる気持ちは分かりますが、いたずらに学習領域を広げると間違いなく混乱しますし、コーディネートで失敗します。
靴は表面積が小さいので、アクセサリー感覚で自分の好きな靴を合わせがちです。靴はアナタが思ってるよりコーディネートを支配します。

アイテムの見た目だけで買ってきたゴツいハイカットスニーカーを、なぜかハーフパンツに合わせて風呂掃除用の靴に成り下がって負けコーデになったり…
他はキレイ目な服装なのに、なぜかティンバーランドのイエローブーツを合わせて未知との遭遇よろしくな負けコーデになったり…

と、靴で全てを台無しにしてる様子をよく見ます。

なので、まず靴は保守的なモノで良いです。
無い人は買いましょう。

金を持ってる人はコモンプロジェクトがオススメです。
金を持ってない人はH&MやZARAのようなファストファッションブランドで全く問題ないです。
むしろヘタによく分からないブランドモノに手を出すと死にます。

『スタイリストやショップ店員たちのファッションデビュー体験記』は私のように時間を持て余している人は読んで下さい。

定番の服を知る

  • MA-1
  • テーラードジャケット
  • デニムジャケット
  • ロングコート
  • パーカー
  • 衿なしシャツ
  • ロングカットソー
  • 黒パンツ

MA-1

「20代の人民服か」ってくらい定番アウターになってますね。
羽織るだけで今っぽく見せる効果がありますが、選ぶアイテムをミスると土方になって即死です。
基本的に本格的なMA-1は避けたほうがいいです。シルエットが貧弱体型の日本人に合わないので。

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↑男前のモデルですが、腕周りがブカついてヒドいことになってます。
肩もあってない感じがしますね。
それからファスナーを閉めてるのもマイナスですね。
ファスナーは基本的に全開放しましょう。
全開放したときのラインが、完全なストレートよりも『ハの字』になってるとバランスが整うのでキレイです。
『ただしイケメンに限る』と思考停止してる卑屈勢には、イケメンだろうがダサいものはダサいことが分かっていただいたのではないでしょうか。

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↑これなんか絶妙でいいですね。
ルーズすぎない少し大きめなシルエットが、タイト至上主義と一線を画してて、こなれてる感じします。
ノッペリしがちなナイロンツイルですが、キルティング加工が施されていて動きがあって嫌味にならない質感が良いです。
インナーにロンTやスウェット、ニットを合わせるだけでイイカンジのコーディネートにできそう。
これは優秀なMA-1です。

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↑一見派手な感じしますが、こちらも使いやすいアイテムです。
ランダムに配色されモザイク柄のような大きいブロックチェックがインパクトあります。
でも、ブロック個別に注目すると使われてる色はくすみのあるベージュ、グレー、ネイビー、カーキといった超定番色なんですよね。
だから多色なのに不思議とまとまりを感じる。
腕周りのシルエットがキレイなのも、調和感を与える要因です。
これもイチオシなMA-1ですね。

テーラードジャケット

定番中の定番中ですね。
一口にテーラードジャケットと言っても、いろんなタイプのモノがあります。
基本的にはどんなジャケットでもイイカンジになりますが、必ず持っておきたいのはキレイに仕立てられた2ボタンのジャケットです。

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↑イメージはこんな感じ。

せっかくジャケットとパンツを黒にしてモードっぽい感じにしてるのに、中に合わせてるボーダーシャツ(ボーダーの間隔が大きめなので子供っぽい)と、ベルト出し(ベルトの色味とバックルの主張うるさい)のせいで、素材殺しな残念コーディネートになってますが…

ジャケット単体の肩や腰回りの線がキレイですよね。
こういうジャケット持っておくと便利です。

秋冬だったらツイード素材のジャケットなんかも良いです。

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ツイードジャケットに胸元の開いたVネックとネックレス合わせて謎のオラつきを見せてるのはイタい感じですが…

これもカッチリしててカッコいいですね。
カッチリ目のジャケットはキレイ目はもちろんだけど、カジュアルダウンしても品の良い雰囲気を醸せるので便利なんですよ。

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↑一方で、ニットジャケットやカット素材のジャケットはクタッとしてるので、ジャケットなんだけどカジュアルな印象があります。
こういう中途半端なジャケットは扱いが難しいので『春デビュー』する人は避けたほうがいいですね。

カッチリしたジャケットは抵抗感あるかもしれませんが持っておくと新歓のようなハレの場だけじゃなくて、日常でも使い倒せるので本当に捗りますよ。

以下は戯言なんで読まなくていいです。

なぜか、ファッションに疎かったり、ダサい人がクタっとしたカジュアルジャケット着てるんですよね。(一方、無難レベルのメンズジョーカー系の人はちょっと高めのブランドのキレイなジャケットしか着ないですね。で、オシャレ大好きなファッショニスタ(笑)は自由自在なので、キレイなジャケットも着ますし、クタっとしたジャケットも着ます。)

なぜ、そのジャケットを選んだのかと深堀り(キモい)すると…

『カッチリしたジャケットだとスーツっぽくてキメすぎな感じがする、私服っぽくない、ナルシストっぽい』

って、大抵の人が言います。
とか言っておきながら、首元にはわけわからんネックレス(メンズスタイルのモデルが必ず着用してるヤツね)が光ってたりします。
何がしたいのと。
その謎ネックレスで十分キメキメですけどw

と、言われると…

「だって、着こなしはバランスが大事でしょ?!」と鼻息荒くしたくなるのは分かります。
たしかに中庸は大事なんです。

でも、アイテム単体でバランスを取ろうとするのは悪手です。

『バランスのとれたアイテム+バランスのとれたアイテム+バランスのとれたアイテム=バランスのとれた着こなし』
と、信じてやまない方々が多いです。

違います。
まずバランスのとれたアイテムってのは、そんなに多くないです。
例えば、キレイ目なんだけどちょっとカジュアルなアイテムだったら…カーディガン、オックスフォードシャツや、コインローファー、ポロシャツ、リジッドデニム…などでしょうか。
プレッピーファッションの定番アイテムですね。
こういうアイテムであれば『バランスのとれたアイテム+バランスのとれたアイテム+バランスのとれたアイテム=バランスのとれた着こなし』が成り立ちます。

が、稀有です。

基本的にはアイテムが持つ特徴を組み合わせで調整して、調和のとれたモノにしていきます。

『キレイなアイテム+カジュアルなアイテム+キレイなアイテム=バランスのとれた着こなし』だったり…
『スポーツなアイテム+モードなアイテム+キレイなアイテム=バランスのとれた着こなし』だったり…
ジャケット・チノパンツ・革靴のような『キレイなアイテム+キレイ目なアイテム+キレイ目なアイテム=バランスのとれた着こなし』ってパターンもありますね。

今後、死ぬまでプレッピースタイルを貫き通す、という固い決意をした人や裸じゃなければOKという人以外は、コーディネート全体でバランスを取る術を覚える必要があります。

アイテム単体で『キレイ目なんだけどキメすぎないように少しカジュアルな…』と謎の理詰めをしなくていいんです。
100徳ナイフのように1つの服に複数の役割を詰め込まないで下さい。(もちろん、複数の要素を持つ服を着こなす人はいます。でも、何の訓練もしてない凡人にはムリです。)

キメすぎと思ってるキレイな黒のジャケットに、白かグレーの無地の丸首Tシャツに、リジッドデニムに、オールホワイトのスリッポン合わせてみてください。
シンプル(悪く言えば地味)だけど間違いなくカッコよくなりますよ。

カッコよくない場合…
選択肢は2つです。

1つは「やっぱり似合わなかった」と卑屈な態度でまたいつも通りの服装に戻る。
もう1つは、ボサボサの髪型や、ボサボサの眉毛や、ボロボロの肌や、顔の形にあってないメガネや、猫背や、肥満なんかをどうにかして解決する。

分かってると思いますが、金正日みたいな見た目の人が服を変えただけで小栗旬にはなりませんよ。(そういう服を題材にしたハンサム★スーツって謎映画あったよね…)

多くの女性がキレイに見えるのは服の着こなし以外の努力もしてるからです。
まあ、男は金さえあれば美人と結婚できる時代(昔からそうだけど)なので、見た目は捨てて勉学や趣味に打ち込んで年収を最大化するという戦い方も大いにアリだよね。

デニムジャケット

ド定番なアウターですね。
チェスターコートやテーラードジャケットは着るけど、デニムジャケットは着ないって人が増えてる気がします。
『キレイ目ファッションこそ正義、無難!デニムジャケットはカジュアルすぎるので避けるべき!』という調教を受けてるからでしょうか。

いかにも泥臭い感じのデニムジャケットは着こなすのが難しいです。
丈が長かったり、大きいシルエットだったり、不自然なビンテージ加工(極端に不自然な加工はむしろ使いやすいです、中途半端なのが1番ダメ)されてるモノは避けたほうが無難でしょう。

具体的なブランドだったら、アー・ペー・セーやメゾン・キツネのようなブランドのデニムジャケットはキレイな面構えしてるので使いやすくオススメですね。
クリーンなんだけど、テーラードジャケットやチェスターコートにはない男らしい雰囲気がコーディネートを引き締めてくれます。

16133278_B_03_500アー・ペー・セーのデニムジャケット

↑こんな感じのまったく洗ってないタイプのデニムジャケットが良いですね。
未洗いで糊がついたパリッとした状態で楽しみ、洗って程よく色落ちやアタリの付いた状態で楽しみ、着潰して飽きてきたらブリーチしたり、壊したりした状態で楽しみ…と、デニムジャケットは経年変化で色んな表情を見せてくれます。
チェスターコートやテーラードジャケットには無い醍醐味です。

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ワンウォッシュ系も探せば良いモノいくらでもあります。↑これなんか色味が春っぽくて良いですね。
中に合わせてる総柄の開襟シャツとのコントラストも絶妙です。

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↑加工系はあんまり好きじゃないんですが、これはアリなヤツ。
シルエットがかなりキレイな点、襟が小ぶりでキレイな形してるのに派手に壊されてる点がパンク感あって良いです。

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↑これも色落ちしてますが、シルエットが良いですね。
色の落ち方もなかなか秀逸です。
均一に色落ちさせるのではなく、上から下にかけて落ち度合いが緩やかに変化してるところがバランス良いです(逆方向だったら色のバランスが悪くなり奇抜に見えてしまいます)
中に褪せたカーキのシャツを合わせた着こなしもカッコいいですね。
シャツのボタンの留め方も分かってる感じ出してます。

基本的にはリジッドのデニムジャケットを選んでおけば失敗しにくいですが、加工モノでもカッコいいモノはいくらでもあります。
デニムジャケット選びで肝心なのは試着です。いや、他のアイテムでも超大事だけど。
キレイ目なアウターはある程度ごまかしがききますが、デニムジャケットは着丈や腕周りや、色味がちょっとズレるだけで容易に田舎者へと没落する危険性があるからです。
ネットで適当に買わずに、店に足を運んで、試着しまくって、自分にあったデニムジャケットを選んでみてください。
自分に似合うサイズ感や色が分かるとネットで買っても失敗しません。
「このブランドのSはこんな感じだ」とか「着丈がXXだとちょっと長いな…」とか「このサイトで色がこんな感じなら、実際はこうだろう」といった判断ができるようになるからです。
ピンタレストやNAVERまとめやらWEARの情報をサクッと検索したり、パーソナルカラー診断に頼るのも良いですが、服の身体感覚を育てるには遠回りだと思っています。
五感をフルに使って自分のサイズ感や似合う色味を掴んでゆくのが王道で最短ですよ。
服の身体感覚を得た後に、ウェブの情報を使ったりパーソナルカラー診断を使うと応用力がグッと身につくので、着こなしに幅が出せるようになりますね。

それから、分かってると思いますが、金正男みたいな見た目の人が服を変えただけでゼイン・マリクにはなりませんよ。
キレイ目のアイテムはある程度、外見の醜さをカバーしてくれます。
ところが、デニムジャケットのようなカジュアル寄りなアイテムは外見を整えていないと『単なる坑夫』に成り下がるだけです。
気をつけましょう。

パーカー

パーカーはスーパーカジュアル服なので、普通に着たらオシャレに見えません。
グレーや黒のパーカーは、いろんなアウターとも相性が良いので持ってて欲しいですが、単体で着る時は他のアイテムでメリハリを付けましょう。

サッカー選手のベッカムや、バットマンやインセプションなんかに出演してるトム・ハーディという映画俳優のように顔の彫りが深くて、イケメンで、体つきもガッシリしてる、まさに男の頂点のような人間であればパーカー1枚でもサマになります。
彼らには圧倒的なオーラがあるので、スウェット1枚だろうが、Tシャツ1枚だろうがカッコよく見えちゃうんですね。

我々日本人は彼らとは対照的に彫りが浅くて、ブサメンで、体格にも恵まれてない人が多いので、なかなかマネできません。

坂口憲二や伊藤英明、斎藤工のような人はパーカー1枚でも許されますね。(本当はもうちょっと西洋風寄りの顔立ちがいい。池内博之とか理想に近いけど、彼はハーフなので反則…)

そんなわけで、可哀想な我々日本人が何も考えずに単体でパーカーを着ると家着になるので注意だよ、と言うと『でも、アウターと合わせてきたら暑いし、でもグレーや黒のパーカーは地味だから…』と謎に水色、オレンジ、ピンクといったの変な色のパーカーを着たがる人がいます。

この選択は茨の道です。

『地味=ダサい』という謎の公理に否定を適用して『地味じゃない=ダサくない』となります。
それから『有彩色=地味じゃない』という謎の論理を持ってきて、前述の『地味じゃない=ダサくない』をつなげることで『有彩色=ダサくない』という謎の論理を導いていますよね。

まず『地味=ダサい』という公理が間違ってます。(公理に間違ってるというのは意味不明な指摘ですが)
何度も言いますが、コーディネートの良し悪しは『アイテムの組み合わせ』でのみ評価します。当たり前ですよね。
『このアイテムを使えば絶対にカッコいいコーディネートになる!』という夢のようなアイテムは存在しません。(少なくとも私は見たことありません。あったら教えてほしいです)

グレーのパーカーを着ると寝間着のように見えるから、ダサい。
つまり、地味な色だと寝間着のようになるので、私服感を出すためにグレーのような地味な色は避けよう。

こんな感じの論理展開でしょうか。

『グレーのパーカーを着ると寝間着のように見えるから、ダサい。』
パーカー単体で着るとカッコよくならないことに、多くの人は気がついたのでは?と私は思います。
しかし、なぜダサく見えるのか考えなかった、または考えても分からなかった。
その結果、謎の論理的飛躍を実行してピンクのパーカーを手に取ってしまうのです。

まず、あなたはベッカムではありません。
『パーカーの色が地味だからダサい』ではないのです、あなたの見た目がダサい原因なのです。世知辛い世の中ですね。

それから、ピンクや水色という難しい色を使ったカジュアルアイテム(パーカー)は扱いに注意が必要な上級者向けアイテムです。
着こなせればカッコいいです。
ですが『カッコいい』も相対的なモノです。
ファッション通には褒められるかもしれませんが、あなたの同級生や同僚からは白い目で見られるかもしれません。

『茨の道』の意味が分かってもらえたかと思います。

じゃあ、どうすればいいの?
坂口憲二じゃないけど、パーカー着たいよ。

そんな人でもパーカーをまともに着る方法があります。
まず、前提として髪型や眉毛が整っている、肌がキレイ、太ってない、着用してるメガネがダサくない、顔が老け過ぎていない…このあたりを満たす必要があります。

困難ですね〜
でも、パーカーをまともに着たいなら頑張ってください。
カジュアルなアイテムをメインにしたコーディネートでは着用してる本人が垢抜けてる必要があります。

上記を満たしたら、下記の3つを実践してみましょう。

  • レイヤーとして使う(アウターの中に着る)
  • ハットを被ったり、謎のブレスレットをつけたりして気取ってる・ファッションに気を使ってる雰囲気を出してドヤ顔する(小物のつけすぎには注意しましょう)
  • パーカーのサイズ感を変えて気取ってる・ファッションに気を使ってる雰囲気を出してドヤ顔する(ビッグシルエット笑を使った上級者向けの戦法です)

衿なしシャツ

衿なしシャツは一昨年(2015年)くらいから、その辺の服屋でちょくちょく出始めていました。(昔から存在してる形だけどニッチだった)
今ではGUでも扱われる存在になってます。
それなりに市民権を得てきましたね。

衿なしシャツが出てきた当時、よく見かけたコーディネートは、ブリムハット(みんな被ってたツバが広い帽子)被って、チェスターコート、黒スキニー、ドクターマーチンの3ホールに赤のソックスで差し色(爆)でした。(今でも見るけど)
結構キメなアイテムが多いのですよね。
このキメ気味なアイテム群にインナーとして、ニットと普通の襟付きシャツを合わせるともうキメキメなキレイ目というお腹いっぱいコーデの完成なわけです。
で、当時のファッショニスタ(笑)はヌケ感(笑)を出すため『衿のないシャツ』に目をつけたわけです。

と、いうわけでは衿なしシャツはキレイ目なんけど、ちょっと力の抜けた印象のある不思議アイテムです。(ボタンをキッチリ閉めると、神父や僧侶のような静謐さを感じさせる。ちょっと違う印象になるのも面白い)
開襟シャツも似たようなタイプのアイテムですよね。こっちはだいぶカジュアル寄り。

普通、こういう不思議なアイテムは扱いづらいです。
要素が複雑なので、コーディネートで方向性作って、そのアイテムを使う必然性を示す必要があります。
これを怠ると不思議なアイテムがコーディネートから浮いてしまい、結果的にダサく見えます。

幸い、衿なしのシャツは形状が丸首Tシャツやモックネックシャツに近いです。
なので不思議アイテムなんだけど、パッと見は見慣れた形状をしてるので意外と着こなしやすいのです。

ジャケットやカーディガンのインナーとしても使えますし、ニットやスウェットの中に合わせてレイヤーとして使うのもアリですね。
もちろん、春夏だったら羽織って着れます。MA-1のような感覚で使って全く問題ないです。(さすがに衿なしシャツをアウターにして、中にパーカーとかは狂気の沙汰ですよ)

定番の色を知る

  • グレー
  • ネイビー
  • ベージュ
  • カーキ

 - ファッション

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